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出雲大社の神様について

たていし
2018.5.30
スタッフのたていしです。
 
今回は先日出雲大社へ参拝して知った神様のお話しを。
5月の暖かい日差しの中、大勢の参拝者で賑わう出雲大社では、神楽奉納が行なわれていました。
その煌びやかな神々の舞、神楽に、思わず足が止まってしまいました。

 

私が見たのは、恵比寿様が楽し気に海で鯛釣りをされている様子の演目でした。
美しい着物を着た恵比寿様が、舞台を所狭しと動かれる様子や、優雅な美しい舞にすっかり魅了されてしまいました。
 
神楽には彩物(とりもの)という、紙で作られた道具を使いますが、
恵比寿様は「恵比寿幣(えびすへい)」という、木の棒に紙で作った鯛が釣り下がっている彩物を持たれます。
この「恵比寿幣」の鯛が、恵比寿様の舞と一緒に生き生きと舞う様子も、また情緒があり素敵でした。
恵比寿様の演目が終了した際に、なんと「皆さんにも商売繁盛を願って恵比寿幣をお分けします。」と放送があり、恵比寿幣を配られたのです。
私は幸運にも鯛のおすそ分けを頂くことができ、「これは良いことがあるかも!?」と嬉しい気持ちになりました。
 
ところで、この鯛にはどのような意味があるのか・・少し気になり調べてみました。
 
恵比寿様は左に1匹の鯛を抱え、右に釣り竿を持ちにこにこ笑っていらっしゃいます。実は恵比寿様の好物は鯛ではなく海老だそうで、この鯛は海老で釣り上げた人々へのご褒美なんだとか。
しかしなぜ1匹だけ?
恵比寿様であれば、何も釣り竿を使わなくても網を使って鯛をたくさん捕り、人々に鯛を振る舞うことも可能だろうに・・
ここに大事な教えがあるそうなのです。

網で捕るのではなく、1匹だけ釣ることは「暴利をむさぼらないように」という意味があるとのこと。
また誰にでも鯛のご褒美があるのではなく、世の中の人々に貢献できるか目標を持って仕事をする人へのご褒美で、棚ぼたの幸運を望んている人にはご褒美はないそうです。
つい困った時だけ神頼みをしたくなるのですが、いくら表面を取り繕っても、恵比寿様はにこにこ優しい笑顔で人々の日々の行いまでもお見通しなのでしょう。
頑張った人に手を差し伸べたくなる・・・それは神様でなくても誰しもそう思いますよね。
棚ぼたの幸運を期待せず、チャンスが来たときにしっかりとつかみ取れるよう、日々精進したいと思います。